小説に登場する探偵

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名探偵

小説でよく出てくる探偵は、いわゆる名探偵と呼ばれる人たちです。

探偵事務所を構えていることが多いのですが、実際の仕事によくあるような、浮気調査や素行調査というようなことはあまりしません。

というか仕事自体を避けるような特殊な探偵すらいます。

そもそもある程度の資産を持っていて、俗っぽい仕事をするようなあさましいことをしたいとは思わない、というような探偵です。

このような人を見下したような探偵ばかりではありませんが、どのような探偵でも、かなりの場合、彼らを補佐する人がついています。

ワトソン役がいる

かの有名なシャーロック・ホームズの補佐役から名前をとって、補佐をするパートナーのことをワトソン役と呼びます。

このワトソン役は、かなり読者の感覚に近い人を配置して、探偵の特殊さについていけない読者をサポートする役割もあります。

最近の例でいえば、名探偵コナンの、毛利蘭のようなものでしょうか。この人が、尾行調査や素行調査を手伝ってくれる場合もあります。

名探偵が個人で行動するタイプの話の場合は、入った先で名探偵を気に入った人がその時その時でワトソン役になるということもあります。

浅見光彦シリーズではその回その回で出会ったマドンナ役の女性や、補佐してくれる警察関係がやる、というようなことです。コナンでも、シリーズが進むと警察関係や同級生たちなど、いろいろな人がやるケースが増えてきます。

重大事件を解決

そしてなんといっても彼らが解決するのは、殺人事件もしくはそれに近い重大事件です。

その物語がどれだけおもしろくなるかの最大値は、その謎がどれだけ魅力的かで決まり、その謎をいかにして探偵が解くかで、最大値に対する面白さの割合が決まります。

キャラクター性

最近では、それだけではなく、キャラクター性というのも重要なポイントです。

謎や、事件そのものは平凡でありきたりであっても、人物とそれをとりまくドラマ性で話を盛り立てていくというやり方です。時代劇の探偵ものもありますし、警察官が主人公の場合もあります。

ですが、それらのほとんどは、たとえ警察官が探偵であっても、警察官の権限を持っているだけで、ほとんどこれまでの魅力的な探偵と変わらないという場合もあります。相棒などがそれにあたるでしょうか。

コミックやライトノベルなど、探偵物が描かれる物語の範囲が広がっているのは、こうした探偵物が、謎と、それを解決するという、シンプルでありながらカタルシスを得られる展開が、広く受け入れられている、ということが理由にあげられるでしょう。