探偵と言えば推理小説、推理小説と言えば探偵を思い浮かべてしまいますが、私が個人的に好きで読んでいた推理小説作家について、さらにおすすめの推理小説について書いてみたいと思います。
西村京太郎
「十津川警部シリーズ」などで知られる作家、西村京太郎。私が最初に読んだ記憶のある推理小説作家は西村氏です。
小学生の時だったので、話の筋が何となくわかっても、おそらく多くを理解しきれてはいなかったでしょうね。
そもそも読み始めたきっかけが何だったか思い出せないのですが、鉄道や駅は好きでした。
西村氏は電車を使用したトリックやアリバイが有名なので、そこに興味を持ったのか、たまたまテレビで放送されたサスペンスドラマを見てからか?でしょうかね。
十津川警部はもちろん警察の人物ですが、コンビを組む亀井刑事とともにトリックやアリバイについて推理するところが従来の探偵のような立ち位置となっています。
なので刑事というより名探偵の一人に名を挙げる人もいますね。
西村氏は「名探偵シリーズ」という、すでに名探偵として知られているエラリー・クイーン、エルキュール・ポアロ、メグレ警部、明智小五郎を登場させた作品も書いているようですね。
私も読んだとは思うんですが、十津川警部のほうが印象が強くて記憶にはありません(笑)
そして何と西村氏には作家になる前に私立探偵としての活動経験があったらしいです。
数十年経ってからこの事実を知るとは・・・。
実は西村氏の作品には、脇役で私立探偵が登場することがしばしばあるんですよ。ただ、よく殺される役柄が多いんです。
他の作家に比べて探偵の設定が現実的だなと思ったのはそういうわけだったんですねー
赤川次郎
これまた有名な推理小説作家の赤川次郎。
私が西村京太郎の次に読み始めたのは赤川氏の作品で、家族が本を買っていたのでかなりの数の著作を読みましたね。
当時からかなり多いなとは思ってましたが、現在日本人最多の発行部数を誇る作家は赤川氏で3億3000万を超えるとのこと。
そもそも著作通算の発行部数が2億を超えている作家が他に西村氏しかおらず、失礼ながら、読んでいた当時は有名ではあっても、そんな偉大な作家たちだとは思っていませんでした。はい。
赤川氏にも「三毛猫ホームズ」などいくつか人気シリーズがあるのですが、たくさん読み過ぎて正直内容については全く覚えていません。
歳を取ってくると、なんだかんだ少し小難しい作風の作家の本を読み出すじゃないですか。
後で振り返ると、赤川氏の作品には全くそういうのがなかったことだけは覚えています。何でも赤川氏は読みやすい文章で書くことを常に心掛けていたそうです。
確かに自分が少年だった頃でも赤川氏の作品の内容は理解できましたね。
あと主人公が若い女性だったり、若い女性が活躍する作品が多かったので、少年時代の私の心をうまく掴まれていましたね・・・。
藤原伊織
しばらく小説を読むことから離れていた時期があったんですが、西村京太郎、赤川次郎の後に読み始めたのは藤原伊織でした。
きっかけは何だったのか正直思い出せません。
優れた推理小説に与えられる「江戸川乱歩賞」と大衆小説に与えられる「直木賞」のダブル受賞をした、というので興味を持ったのかもしれませんね。
その受賞作である「テロリストのパラソル」ですが、藤原氏はもともと電通に勤務するサラリーマンであり、江戸川乱歩賞にはギャンブルでかさんだ借金の返済のために応募したらしいのです。
ちなみに江戸川乱歩賞は毎年一作の長編推理小説に与えられる新人作家向けの賞ですが、賞金は1000万円とかなり高額です。
また藤原氏はサラリーマンといっても執筆活動自体はかなり前から行っていたようです。
ただ藤原氏はそれほどたくさんの著作を残さずに亡くなったので、その作品は私はだいたい読んでいますね。
藤原氏の作品の特徴は、主人公は作品ごとに異なりますが、事件に巻き込まれて探偵のように自らその謎に迫るというところです。
主人公は共通してストイック、ハードボイルドな雰囲気を醸し出している作品が多いです。
なぜストイックでハードボイルドな作品を書くのかという点について、藤原氏いわく「自分が全くそうじゃないから憧れ」とのこと。
私には藤原氏のような才能はありませんが、その気持ちには非常に共感できますね・・・。